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木簡大量出土「冗談が本当に」 [城・館・チャシ・グスク]

 豊岡市日高町祢布(にょう)の祢布ケ森遺跡で発見された
二百点以上の木簡。専門家も驚くほどの量で、国内初発見
の「詩経」の注釈や、都の高級貴族の名からは、地方であり
ながら高い文化水準を誇り、中央ともかかわりを持った当時
の但馬国府の様子が浮かびあがる。

 「冗談で『掘ったらいっぱい出るで』とは話していたが、こん
なに大量とは」と驚くのは、同市但馬国府・国分寺館の加賀
見省一館長。遺跡内で計画された店舗建設に先立ち、四、
五月に発掘調査したところ、南北約20メートルの濠の遺構が
出現、内部から大量の木簡が見つかった。

 桓武天皇のめい「五百井(いおい)女王」の名が記された木
簡もあり、名に添えられた「従三位」から、女王がこの位にあ
った808年11月~812年末に書かれたと特定。貴族が位や職
に応じて与えられた給料の一種「封戸(ふこ)」関連である可
能性があり、分析した奈良文化財研究所は「位の高い人の
封戸がおかれていたのであれば、但馬が豊かな国である
証し」としている。

 「城埼(きのさき)の文字が確認できる荷札もある。城埼郡
(現在の城埼・豊岡地域)から国府に、染料の茜を送ったこと
を示している。

 加賀見館長は「今回の発見で、県内でこれまでに出土した
木簡のうち、半分が但馬で出たことになった。今後の研究が
楽しみだ」と声を弾ませた。


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